ブルーピリオド 漫画レビュー(作者:山口つばさ)

漫画レビュー担当のおっちゃんです。

今回紹介する漫画はこれっ!

「ブルーピリオド」

アマゾンのカスタマレビューもこんな感じの人気漫画です。

この漫画のテーマは「美術」で、画の魅力に魅かれた男の物語です。

この漫画を読み始めたきっかけは、当ブログでオリジナルイラストを無料で公開・提供している

よっちゃんが読んでいたのをちょっと拝借して読んで、めちゃくちゃ面白くすっかりはまってしまいました^^

絵は落書き程度しか描けないし、美術や芸術の世界には縁遠い生活をしていたのに
何故かこの漫画にはすごく感銘を受けてしまいました(笑)

読後に得られる爽快感も今まで読んできた漫画とはまた違ったものがありました。

美術の漫画なんて…

と思うかもしれませんが、是非、一度読んでみてください!

では早速あらすじを見ていきましょう。。。

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ブルーピリオド あらすじ

主人公の名前は「矢口八虎(やぐち やとら)」高校2年生。

スポーツバーで朝までサッカー観戦をするなど夜遊びばかりしている金髪のチャラ男。

こんな常識外な生活をしている高校生なので、あのピカソの良さなんて到底理解なんかできるはずがない。

そういうわたしも彼と同じで、ピカソの良さなんてわからないし、あれくらいの絵なんか
自分でも描けるんじゃないかと思っています。

唯一、主人公「矢口八虎」と違うのは、一緒に遊んでいるメンバーの中でも断トツの成績で
学年でも4位という順位をたたき出すほど。

不良なのに頭が良くて愛嬌もある。そして、学校の評判もバッチリ!!

まさに漫画の王道主人公です。

八虎たち不良が歩きながら進路を話していると、彼らの目の前をひとりの美女が
大きな何かを持って駆け抜けていく。

その美女は「出たよ女装くん」とみんなから言われているだ・ん・せ・い。。。

彼女(男)もまた八虎たちと同じで美術の授業のため美術室へ向かっていた。

美術の授業というのは、ある意味息抜きの授業で、真面目に授業を受けているのは少数派。

八虎たちも全くその通り。

授業は睡眠を取るための貴重な時間。

それに適当に課題をやっておけば、それなりの評価をしてくれる
美術の授業というのは選択授業の中でも不良たちには人気なわけです。

わたしも学生時代にはそんな気持ちで美術を選択してました(笑)

息抜き程度の授業であっても何故かそれなりにこなせてしまう八虎。

人生半ばに差し掛かったわたしからみてもホント八虎がうらやましい。。。

学校から帰る途中、ポケットに手を入れるとそこにあるはずのタバコがない!

美術室に忘れたことに気付き、すぐに美術室へ向かう。

美術室に入ると大きな絵があり、八虎は何故かその絵を見て何かを感じた。

美術になんて全く興味のない八虎なのだが、肌の色が緑なところに疑問を感じたのだった。

肌色の下地に緑色が使われていたのだ。

「触らないでくれる?」

目に前に絵に目を釘づけにされ眺めている八虎の後ろからいきなり声をかけられた。

声の主は八虎たちの前を大きな何かを持って駆け抜けていった女装くん「龍二」だった。

女装くんともいわれている「龍二」は、周りからは何故か「ユカちゃん」と呼ばれているので、
取りあえずここでもそう呼ぶことにします。

ユカは忘れたタバコを取りに来た八虎にこうたずねます。

「付き合いでしか吸わないんだね」

実はこの2人仲が悪く、八虎はユカの余計な一言がいつも気に食わないようです。

その2人の言い争いの仲裁に入ったのが美術の先生。

美術にはまったく興味のない八虎は、

「食べていけなくても好きなことやりたいって精神がわからない」

その先生に向かってこう話、自分はもっと堅実な人生を歩むと言い張ります。

八虎はこう言ってますが、実際のところ、歴史的に見ても有名な画家でお金に執着しなかった
人はほどんどいなかったようです。

芸術家っていうのはみんなさん「お金<やりがい」と思っていたので、
この事実を知ったときにはおどろきでした。

みなさんお金が大好きだったんですね^^

堅実な人生を歩むと言い張る八虎に先生はこう言います。

「世間的価値じゃなくて君にとって価値のあるものが知りたい」

そして…

「美術は自分に素直な人ほど強い」

「文字じゃなくて言語だから」

なんとなくですが、この言葉凄くないですか?

個人的ですがわたしはこの言葉に魅かれました。。。

その夜。

八虎はいつもの不良メンバーとスポーツバーでサッカー観戦している時も、
美術の先生に言われた言葉が気になっていた。

不良たちと一緒にいて楽しくないわけじゃないけど、どこか自分自身をさらけだしていない自分がいる。

そんな感情をもったまま学校の廊下を歩いている八虎の前を
重そうな荷物を抱えて必死で歩いている先輩の姿があった。

八虎は彼女の荷物を持って、美術室まで運んであげた。

彼女が運んでいたのは、先日美術室で見たあの作品だった。

八虎はあの時気になり疑問を感じた緑の肌のことを尋ねたり、先輩への思いを語る。

「才能があっていいですね」

しかし、「才能なんてない」と先輩は八虎に言う。

そして「自分は他の人より絵のことを考えている時間が長いだけ」と続けた。

そんな会話の途中、八虎は先輩に早朝の渋谷の風景について語り始めた。

八虎にとって早朝の渋谷の風景というのは、オール明けで歩く景色として印象深い
風景なんでしょね?

「早朝の渋谷」は「青い」ように見えるという話を八虎は先輩に話をする。

そんな八虎に先輩が返した言葉は…

「あなたが青く見えたなら、りんごもうさぎの体も青くていいんだよ」

そういえば人間の肌の色を「肌色」と言っているのは日本人だけという話を
誰かからきいたことがあります。

虹の色も日本人には7色ですが、ドイツは5色、アフリカのバサ語族なんて2色?

つまり先輩は、自分にそう映ったのなら、それが正解で、別に間違ってはいない
ということを言いたかったのだと思います。

そして迎えた美術の時間。

「わたしの好きな風景」というテーマに八虎は改めて取りかかる。

以前なら青一色で塗りつぶしていたところも、先輩と同じように何色も重ね塗りをしたりして、
いつもと違う方法で取り組む八虎。

いつも歩いているあの早朝の渋谷の「青い世界」をどう表現できるのか?

思いとともに試行錯誤しながら筆を動かす。

そして完成した八虎の作品もみんなの作品と一緒に並べられた。

並べられた八虎の作品を褒めるユカ。

八虎はこの作品「青い渋谷」を通じて、自分が持っていた美術に対しての気持ちが
180度ガラッと変わったようですね^^

ここからがこの八虎と絵の物語のスタートです。

見どころ

この漫画「ブルーピリオド」を読み始めたことで、美術の世界観がグッと広がっただけでなく、
絵の奥深さも堪能できます。

作者さんが作品に登場する人たちを通じて話す言葉一つもそうですが、
芸術という物の見方がわたしのような凡人が思っているものとは、
全然違うと思います。

そしてこれっ!

「自分だけの価値」

美術だけに限らず、どんな分野でも同じだと思いますが、
誰かにとっての価値ではなく、自分にとって価値のある物なのか?

人生を生きる上でも簡単には見つけられない…

この「自分だけの価値」について、
本当に考えさせられる漫画でもあります。

これから先がもっともっと面白くなると断言できます^^

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